季節の足跡


複雑な表情をしたまま、デュモルはポツリと呟いた。


「…そっちのが幸せだ」


「…何?」


私が眉根を寄せると、デュモルは「いや、」と首を振った。


「何でもねぇよ。…とにかく、お前はダン隊長に見込まれたんだろ?だったら、練習あるのみだ」


無造作に転がっていた剣を拾い上げ、デュモルは私に渡しながら言った。

私はその剣を受け取ると、じっと眺めた。



…こんな風に、私とまともに接してくれた同年代の男子はいなかった。

必ず、一線を引かれていた。


ただ彼が、私のことを知らないからだとしても。


…単純に、嬉しかった。



「お願い、します」


剣を握り、そう呟いた私に、デュモルは一瞬驚きながらも頷いた。


「…よし、やるか!」