季節の足跡


「…行くぞ」


デュモルは短くそう告げると、あっという間に私の眼下に飛び込んで来た。


あまりの速さに驚いた私は、為す術もなく。

アッサリと、剣は私の手のひらから弾き飛ばされた。


その反動で、私は後ろに倒れてしまった。


「―――っ…」


打ちつけた腰をさすりながら顔を上げると、ポカンと口を開けているデュモルが目に入った。


「…お、お前…。もしかしてド素人?」


その言い方に少しムッとしたが、反論出来なかった。


「そうだ。剣など握ったこともない。喧嘩というものもな」


笑いたければ、笑えばいい。


そう思いつつ、私は服についた土を払いながら、ゆっくりと立ち上がった。

しかし、笑い声が聞こえてくるわけでもなかった。