季節の足跡


隊長は、フム、と言って顎に手を添え、私をじっと見た。


「よし、セドニー、戦闘部へ来い!」


「………」


突然の勧誘に面食らった私は、開いた口が塞がらず、何とも間抜けな顔で相手を見た。


が、すぐに我に返り、首を横に振った。


「む、無理です!私は…」


運動が苦手なんです、と言いかけたが、口を噤んだ。

目の前の隊長の鋭い瞳に、射すくめられたからだ。


「…無理かなんて、わかんないだろ?」


その冷静な口調が、逆に私の体を強ばらせた。


「お前は今までもそうやって、逃げてきたんじゃないのか?」


…反論、出来なかった。


この人の言っていることは事実だった。


無理だ、と。

そう勝手に決めつけ、私は逃げていた。