南月さんの迷探偵ファイル

「それにしても、日子さん。その幽霊をどうしたらいいんですか?」


「出なくしてほしいんです。お客様に白い影を見られない内に。」


「そうですか。…ところで、いつ、東京に戻られるつもりで?」


餅が身を乗り出して聞いた。楼は何だかいやぁ〜な予感がした。


「明日中ですね。」


そう日子が答えると、餅がニヤッとしながら、


「そうですかぁ。」


と言った。


「日子さん。俺らも一緒に行っていいですか?」


………。

楼のいやな予感は当たった…。