クラスの王子様

先生が指示をした席に着いた。
横の席にはいかにも優しそうな少年が座っていて、少年は優希に話しかけた。

「僕は山口光。分からないことあったら聞いてね。」

少し照れながら優希は答えた。

「なぁなぁ。寮どこはいるん?」

前の関西弁の少年が優希に聞いた。彼の名前は水島端樹。とても人なつっこい性格で誰とでも仲良くしていると、優希は山口から聞いた。
この学校は寮があり遠くから来ている人はみな寮に住んでいる。優希は親と離れこの学校に来たと先生が説明したのを聞いて水島が優希に尋ねたのだ。

「この学校にはいくつも寮があるの?そんなに広そうな学校には見えないけど。」

「この学校の寮はこの学校の生徒の親がやってるとこやからいろいろあるんや。まぁ後で先生から説明受けるやろ。」

水島の話を聞いてビックリした優希。優希は思った。

(だから母さんたちは家のことは大丈夫だとか言ってたんだ。場所もどこだとか言ってなかったのはこういうことだったんだ。)

今日はHRだけで終わり、案の定優希は先生に呼ばれた。