「あた‥しは、何‥を忘れ、てるの?」 途切れ途切れに出てくる言葉、自分で声が震えているのがわかる 凜子はあたしの目を真っ直ぐ見て 「多分‥小学生に上がる前くらいまでの記憶が無いの‥」 え? そんなハズは無い‥だって‥ 「あたし幼稚園の瀬凪と遊んだの覚えてるよ?」 凜子も矢澤陽も瀬凪も驚いた顔であたしを見る 「え‥じゃあ、あたしと陽の記憶が無いってこと?」 凜子は顔を歪ませる 「いや待て」 瀬凪が落ち着いて話し出す .