あたしの前にいるのは矢澤陽だよね?
あまりにもタキシードが似合ってて‥
「玲‥?どしたの?」
「えっ?いや、その‥」
見とれてたなんて口が裂けても言えない
本当に一瞬、時が止まったかのようにも思えた
すると矢澤陽があたしの頭に手を置いて
「何か俺の顔についてる?」
少し口角を上げグッと顔を近づける
息がかかる程まで
わっ‥‥近い近い近い!
「顔、真っ赤だぞ?熱あんのか?」
そう言って心配した顔でオデコをくっつけてくる
「きゃっ‥熱なんかないって!」
あたしが押してもびくともしなくて更にオデコを近づける
「ちょっ‥!」
するとフッとあたしから離れた
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