「玲、支度できたか?」


瀬凪が扉の外であたしに話し掛ける

その声を聞いて今一度、鏡の前に行く



「うん」


あたしの言葉を合図に扉が開く


「おっ、綺麗じゃん」


振り向くと

瀬凪が腕組みをして壁にもたれかかっていた


今日はパーティー当日、何とか練習をこなしたけど全然うまく踊れなくって矢澤陽に迷惑かけまくり

ちゃんと出来んのかな‥



それに矢澤陽とはあれ以来ほとんど話してない

練習中もあたしが謝ってばっかで、大丈夫って返事を返すだけ



瀬凪と何かあったのかは確実で、もしかしたら凜子も関係しているのかもしれない


あの時の二人の雰囲気は何か変だったし‥




「何、俺の顔見つめてんだよ?」

気づくと瀬凪の顔が目の前にあって


「わあっ!」



ビックリして思いっきり後退りした





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