"陽くんー‥‥行っちゃ‥ヤダ‥"

小さい頃の光景が急に浮かんだ



隣に居るのは‥"陽くん"って人??
でもこの光景は記憶に無い‥




「体調はどうだ?」



矢澤陽の声にハッとした



何??今のー‥‥‥‥!?


「う、うん!大丈夫、ほら‥こんなに元気だから‥」


あたしは元気な風に身振り手振りしたけどまだ元気じゃなかったみたいで



そのまま体制が崩れ矢澤陽の胸に飛び込んだ





"陽くんおっきいねー‥‥!"


小さいあたしが誰かに抱き着いている





まただ‥
記憶にない光景が浮かび上がった


「オイオイ‥まだ、全然良くなってねえじゃん?無理すんなよ」



「陽く‥‥ん‥‥?」


呟いた言葉に矢澤陽は反応した




「は‥‥‥?今‥‥」



矢澤陽はバッとあたしを引き離して顔を覗き込んできた






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