真っ暗で広い部屋、どんなに歩いても終わりが見えないような‥


ヤダ‥‥怖い‥‥



あの時を思い出すだけで
心臓がバクバクと脈を打つ



「や、矢澤‥‥助けて」

誰にも聞こえないような声で呟いた



あたしはその場にうずくまった






するとパッと明かりがつき




「こっち来てみ?」


となにかゴソゴソ
しながらあたしに話しかける




でも足が震えて思うように動けない





なかなか来ないあたしを不思議
に思ったのか矢澤陽がこっちを
振り向いた






「‥‥玲??大丈夫か!?」



そう行ってあたしに
近づいてギュッと抱きしめようとした時






「やっ‥‥触らないで!!」

急にあの時の光景がフラッシュバックした



あ‥‥どうしよ‥

突き放された矢澤陽は驚いた顔をしていた



「ごめん!!別に嫌いだからとかじゃなくって‥その‥‥」




言葉を言い終える前に
あたしは矢澤陽の胸の中にいた



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