「す、す、すいませんでした!!!」

ソイツはそれだけ言い残して人間ってこんなに速く走れるのか?

ってぐらい速く走って逃げてった




どんだけ焦ってんのよ
てか、この人誰なんだろ??


「大丈夫か??」


その言葉で顔をあげた





!!??
か、か、格好いい‥
本当に一言で





“格好いい”





「ありがとうございました」

「別に敬語じゃなくていいから」

「何であたしの名前知ってるの?」   






俺のことわかんない?
みたいな顔で覗き込んできた



ちょ、近すぎ!!






「ま、いつかわかるよ」

「??」

「つーか、その頭やばくね?ぐちゃぐちゃじゃん」



「アイツがさっき引っ張ったからだ!!ムカつく!!」

「気の強い女だな、っま、あんま男を挑発すんなよ。男には勝てねぇんだから」


「わかった!気を付ける」

「よし、じゃあな」



と言って


袴をはいた矢澤陽はスタスタと足早く行ってしまった



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