「本当にお前がやるのか?」

湯太郎はボクを子供扱いする。

身なりはボクの方が子供だと思うよ。

でも湯太郎はボクより後から来た。

ボクの方が先輩ってやつだと思うのにさ。

でも今夜は湯太郎には譲れない。
「もし、湯太郎が手を出すなら、ボクが湯太郎を殺す」
「二つの者が二つの者を殺すとロンになる」
「構わない!」

湯太郎は鼻をフッと鳴らした。

こういうボクを子供扱いした時、ボクは何となく負けた気がする。

それはボクが子供だからだろうか?
「菜綱、あいつを頼む!俺は行く所がある」
「・・・夜の所?」
「あぁ、それともう一つ」

湯太郎はいつものオートバイでボクの前からさっそうといなくなった。

ボクもうかうかしてられない。

彼、成田冬至と出会った場所、公園に向った。

そこには既に冬至が来ていた。

ボクは爆発しそうな気持ちを抑えて声をかけた。
「何してるの?」