それは唐突な死刑宣告だった。

仮に俺が死んでいたとしても何故俺が消されなければならない?

それに、ユタロウにそんな権利があるわけがない!
「俺達は本来お前達の様な者には関わらない。」
「だったら俺を消す必要はないだろう?」
「お前は死者でありながら生きている人間を傷つけた。」

そんな事俺は・・・まさか、あの夢で小突いた少年の事か?
「そうだ!お前達は忘れやすくて困る。死んでしまった事も忘れてしまうのだからな」

い・や・だ!

「俺は死んでなんかいない!」

だが、俺の体は俺の思考に反して人間離れした行動を取った。

俺の足は地を離れ浮いていた。

それは俺が普通の人間でない証拠だった。そして死
「違う!」

ユタロウは俺を見て叫んだ。
「もし死を受け入れずこのまま暴走を続けるとお前は人を殺す。三人殺せばお前はロンになる」

ロン、龍?論?一体何を言っているんだ?

だが、俺は消されない!この力があれば俺は消えない!

だが、願いを叶える黒猫ユタロウが死神だとはお笑いだ。

俺は死神に会う為に夜を彷徨っていたなんて!もういい。

もうどうでもいい。俺は投げやりに地を蹴った。
「これはいい」

俺の意思に自由に浮かび上がるこの体、興奮した俺は、俺は何をする為にこの夜にいたとか、考えなくてすんだ。

俺はいつもの公園へ飛んだ。いつもの?いつものって?