その少年と別れたあと、適当に猫がいそうな所を探していつもの公園に向かった。

今日はいつもより二時間も早く来たんだ。

菜綱より先に公園にいるのは何だか勝った気になれる。

公園につくとベンチに腰をかけて菜綱を待った。

今晩月はでていなかった。

空が曇っているのが夜なのに分かった。

妹は俺になにか訴えかけたい事があるのだろうか?

俺は夢の中で彼女が笑ってる所を見た事がない。

俺を恨んでいるからだろうか?

俺の思考は雑音によって途切れる事となる。
ズズズ・ズー・ズズッ

はっと振り返るとそこには菜綱がシェイクを啜っていた。
「ふぅ、甘い」
「おい、いるなら返事くらいしろよ」

白日夢かな、いっつも夢みてるな。
「何か難しい顔してたし、食べながら話をするととーじ怒るじゃんか!」
「まぁ確かにいつも言ってるけどそんなに甘い物ばっかり食べてると太るぞ」
「太るといけないの?」
「そりゃ、病気にもなりやすいだろうし、菜綱は今の体系が一番可愛いと思うぞ」
「ん~、でもボク甘い物ないと死んじゃうよ!」
「夕食はちゃんと食べてるのか?」
「これが夕食だよ!」

らちが明かない会話になりかねないのでここで俺は菜綱の脅威の食生活の追及を止めた。