5時間目・理科学科
「スースー…」
「おい、優喜麻津名起こせ。優喜麻津裏」
「はーい」
怒り気味で、麻津名と麻津裏のクラスの担任・鏡 庄司が言う(理科学担当)
ゆっさゆっさゆっさゆっさ
バシバシバシバシ
「まーつーな、おーきーろ。内申下がるぞー」
「スースー…」
「……鏡ちゃん」
「おい、鏡ちゃん言うな。で?」
ある程度、朝と同じ事をして朝よりも反応が悪かった為、深刻そーな顔で麻津裏が担任を呼んだ。
「麻津名は無理です。諦めましょう」
「…よし、わかった」
……こんなことは、どの授業でも見れる風景。
(…にしても、麻津名のこの幸せそうな寝顔、見てると癒されるな〜)
なんて、麻津裏は思ってる始末だった。
「…」
その目は、明らかに双子の妹を見る目ではないことに担任の鏡は気付いていた―――。