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つぎのひ、南丘。
今の時間は、現在4:30…。
「やっぱ…こねーよな。」
あははと自嘲気味に笑いながら、もう少しだけ待ってみようと、待っていることにした。
ぽつ、ぽつ……
ザーーーーっ!!
「…来なかったな」
もう時計は、夜の7時半を回っていた。
しまいには、雨まで降る始末。
「やっぱ、くるわけなかったか……」
そう、呟き、腰を上げた瞬間…
「待って!!」
「!」
ぱしゃぱしゃと水音をたてながら、傘をさした彼女がきた。
「ごめんなさい…遅れて」
「…ど、して」
「貴方が待っていると思ったから……」
顔を紅く染めながら、彼女は俺にそう言った。
俺は、溜まらない気持ちになって、彼女を抱きしめた。
「…!」
「ねぇ、取り敢えずさ…」
“君の名前を教えてくれませんか?”
そういった俺に彼女は、笑いかけ“あれです、あれ”と何故か雨の止んだ何億もの星が瞬く空を指差しながら言った。
「“蒼空”です」
残念ながら、昼間のような青空ではなかったからちょっと違ったけど、そんなのどうでもよかった。
唯、今は、心地いいこの時を素直に感じて居たかった―――。