カランコロン。

「ただいまーっ」


誰もいない家で、大声で叫ぶ。
――俺、凜擾翡翠。

無駄に漢字の画数多くて、姓名判断の占い師に色々言われたけど、まぁ気にしていない。


俺の家は、代々占い師の家系で俺も勿論占い師。

遂、この間まで管理人してた祖父ちゃんが他界してからというもの俺がこの館の管理人(オーナーは親父)


あっ、そうそう。
なんの管理人かっていうとさ、ここ占い師達が占いをしてくれる『星の館』って、とこなんだ。



俺は、タロット占い専門。
祖父ちゃんは比較的なんでも出来たらしい。
親父が、紅茶占い(ふざけてるっていうな!)
お袋が水晶占い、姉貴がおまじない系。


一家揃って、星の館で占い師してる。

星の館と凜擾家の屋敷は、奥のスタッフルームから繋がってる。


俺は、その繋がってる扉を力一杯開けた。