日比野精神医療センター。

「俺は反対だがなぁ…。」

 溜め息混じりに日比野が呟く。

「なんでよ…。」

 理恵菜は不満そうな顔だ。

「何故君がそこまでする必要がある?君の…職業は何だっけ?」

「いいの!私が好きでやるんだから。」

「中学生と一緒に住んで…責任取れるのか?」

「何よ責任って!?とりあえず夏休みの間だけよ。何…?妬いてるの?」

 少し悪戯に笑う理恵菜。

「何言ってるんだ。…勝手にしろ。」

「大丈夫よ、食べたりしないから。」

 そう言うと理恵菜は部屋を出て行った。
日比野はまた一つ溜め息を溢した。