狂愛~狂うほどに君を~




なんだか無性に自分が憎くなった。


この存在が鬱陶しくて仕方ない。


一体何のためにここにいるのだろうか。


何のために壊しにきたのだろうか。


全て、


全て・・・


自分のためじゃないか。


ただのエゴじゃないか。


エゴでゆずを傷つけてゆずに涙を流させた。


何のために


一度ゆずの元を去ったのだろう・・・。





『すまない・・・。』





悔しさと申し訳なさがカタチとなって


千の頬を伝った。





『?!』





ふいにふわっと


包まれた。






『千さん・・・。』





背中に感じたモノはゆずの体温だった。