狂愛~狂うほどに君を~




・・・・・・・・・・・・・・。



千は一人思い出す。



ゆずの表情を。



きっと怖かったにちがいない。



無理矢理に求めたのだから。



最低なことだと分かっている。



分かっているのに・・止まらない。



傷つけるだけだと分かっているのに。



本当に自分はゆずのことを壊したいのだろうか。



ゆずが泉を想っていて



それを無理矢理に奪い取っていいのだろうか。



ゆずが臨んでいることを



壊してしまってまで



この気持ちを愛と呼べるのだろうか。



愛しくてたまらない



放したくなどはない



けれど、あんなに怖い思いをさせた。



それでもゆずを求めてしまっていいのだろうか。



そもそも、



壊せと言ったのは誰なんだろうか・・。