次第に落ち着いていくゆず。 自分のぬくもりで落ち着きを取り戻す目の前のゆずに千はどうしようもなく愛しさを感じた。 触れてはいけない。 抱きしめている間に何回も、何百回も言い聞かせた。 けれど、そんな気持ちとは裏腹にゆずの唇を引き寄せる。 『………?』 涙目のゆずは千を見上げる。 その瞬間かさなった、 ゆずと千の唇。 ゆずは驚きながらもその温かさに身を委ねた。