ゆずが恥ずかしさに両手で顔を覆おうとすれば、千にパシッと掴まれて阻止されしまう。
『隠すな、もったいない』
どんなゆずも見逃せない、見逃したくはない。
遠回りの千のそんな思いが何故かゆずには伝わってきて、恥ずかしさと嬉しさが交じりに交じってもうどうしていいか分からないゆずは千の視線に自分の視線をぶつけることが出来ない。
チュッ
ゆずの額にキスを一つ落とす千。
『ようやくこっちを見たな』
ああ、もう。なんでこの人はこんなにカッコいいんだろう。
ずっと、一緒にいたい。
この先ずっと、この人と寄り添って生きていくことが・・私の願いです。
口には出せぬ気持ちを心内で打ち明けるゆず。
『好き・・です』
そのうちの、心に秘めることの出来なかった言葉。
『好きなんです』
恥ずかしさよりも伝えたい気持ちが大きくなって、ゆずはようやく千に自分から抱き着いた。
『俺もだ・・・』
ギュッと抱きしめ合う千とゆず。
『ゆず・・』
その光景に胸を痛めてしまうのは・・・リアムだ。

