狂愛~狂うほどに君を~



『千っていい人なんだねぇ』




千とゆずの会話を盗み聞きしていたリアム。


千がゆずを守ってくれるなら、ゆずとの関係を応援しようと決めていた。


だけど千は、自分の気持ちを押し殺してでも、ゆずの希望をかなえようとしている。


ゆずが記憶の欠片をすべて手に入れて、自分が天使だと気づいたら


千が悪魔であることはすぐに分かってしまう。


そうなれば、ゆずと千は一緒にいられない。


ゆずが、天界を心から愛していることをリアムは知っている。


ゆずが、両親のことを心から愛していることをリアムは知っている。


そんなゆずが、天界と魔界のバランスを崩すなんてことはありえない。


全てを思い出してしまったら・・・千とゆずは別れ以外を選べない。




『ゆずの、幸せはなんなんだろう』




記憶を取り戻すこと?


愛する人と添い遂げること?


出来ればどっちも与えてあげたいとリアムは思う。