『リアム、まずは俺が悪魔であるということを・・ゆずに話す。リアムはここにいてくれるか?』
『うん、分かった!』
リアムをその場に残し、千は再びゆずの待つ寝室へと足を踏み入れた。
ゆずはベッドに腰掛けて窓から見える湖を眺めていた。
『ゆず』
『千さん・・・』
なんとなく不安に駆られるゆず。
千とリアムが話をしてるとき、ずっと考えていた。
自分の存在を。
自分の中の記憶では、両親は死に自分は帰る場所を失い彷徨っていたところを千に拾われた。
それなのに、ずっと違和感があった。
帰る場所はないと千に告げたけれど、両親の顔が思い出せない。
何故か両親がいたこと、死んでしまったこと、一人になってしまったことだけは頭の中で理解しているのに。
一体どんな両親だったのだろうか。
おかしい、おかしい。
自分の記憶のはずなのに、ハッキリとしないものが多い。
リアムに触れたとき懐かしさを感じたのに、記憶の中にリアムはいない。
それでも絶対にリアムを知っているはずだと、体が叫ぶ。
ずっとそばにいたんじゃないかと、心が叫ぶ。
頭の中がごちゃごちゃしすぎていて、もう自分が何なのか分からない。

