泉の瞳に映ったもの。
それは、千がゆずを抱えゆずは笑顔で千の腕の中でお茶を飲んでいた。
とても、仲良さげである。
『泉さんっ!大丈夫でしたか?』
泉に気づいたゆずが、声をかける。
『ええ、それよりゆずちゃんの方こそ大丈夫なんですか?』
泉の予想が正しければ、今頃ゆずは命の危ういところまできているはずだった。
しかし、目の前にいるゆずは笑顔で。
千は落ち着いている。
『何かありましたか?』
しかし、グレイスは核心を持っていたように感じる。
ゆずに毒を盛って怪しい笑みをもらしていた。
『泉』
千が視線をドアの外へとやった。
『ゆず、少し待ってろ』
『はい』
千と泉はドアの外へと足を運ぶ。

