そんな事を
思い出しながら
亮さんを見た


亮さんは
涙を流しながら
あたしを見ていた



ダメ……
これ以上ここに
いたら


あたし

本当に亮さんの事

好きになっちゃう…




でも…



ふとそう思った



でも
亮さんが
キスしてくれたから
あたしは人間に
戻れたのかも…



まだあたしの体は
完全には戻っていない


『亮…さん…


あなたは………


あたしの…………』



王子様?


よく童話である

王子様が姫に
キスすると
生き返ったり
魔法が解けたり


「俺は飛鳥チャンの

何…?」



『……王子様…?』


「え…?」



あたしは
亮さんの上に乗っかった


素肌にパーカーだから
感触がリアルに
あたしに伝わる



「飛鳥…チャン?んンッ…」


あたしは亮さんに
キスをした


『あたしの
魔法を解いて?


あたしを……











抱いて?』



「飛鳥チャン…」


そう言って亮さんは
あたしを押し倒す



そして耳元でそっと


「手加減しないよ?」


と囁いた