月曜日。晴れのち雨。



学校からの帰り道。


私は土砂降りの雨の中を、駅へと向かって走っていた。

全く、朝の天気予報では降水確率30%だったじゃない。
こんな土砂降りになるなんて、予想してなかった。

心の中で誰かも判らぬ天気予報師に文句を言う。


しかし、今日の私にとって、文句を言いたい出来事は、天気だけではない。

私は、文集委員に選ばれてしまったのだ。
文集委員なんていう面倒な仕事は、できれば、というか、極力避けたい仕事の類いに入る。
それはもちろん、クラスの大半の人が思っているだろう。

それなのに、決め方が多数決だなんて、ちょっと、いや、かなり不公平じゃないですか、先生。



現在は、9月下旬だ。

残暑の暑さも徐々に薄れていき、爽やかな風が気持ちよく感じる、快適で過ごしやすい時期。
しかし、雨に濡れると寒く、下手をすれば熱を出すだろう。
ハクシュン、と思わずくしゃみが出た。

風邪をひいたら、最悪。
そう思わずにはいられない。


駅の入り口に着き、私は急いで屋根の下へ入った。

バックからハンドタオルを出し、顔や髪、制服を拭く。

道を急ぐ人々が、一瞬、ちらっと横目で私のことを見ていくのがわかった。

いくら雨の日とはいえ、こんなに濡れた人が駅にいれば、一瞬ちらっと見てしまうのも無理はないだろう。

だが、理由を分かっていようがいまいが、恥ずかしいことには変わりない。