「吸血鬼なんや」 私への説明は、この言葉から始まった。 人々の中に紛れ込んで、吸血鬼と呼ばれる人が存在をしている事。 その吸血鬼が生きていく為には〝血〟が必要だという事。 まだ、全てを飲み込めたわけではないから、今日も金司さんにいろいろ訊こう。 たったあれだけの血で、どれだけ生きられるかも。 気づけば 今、付き合っている彼氏の事より 金司さんの事の方が気になっている自分がいた。 ‥どうしてだろう。