「恭っ、やっぱり泰ちゃん風邪ひい――」
「ったく。本当に照れ隠しが下手くそだな」
恭は呆れたように笑った。
て、照れ隠し?
「安心しろよ。風邪とかじゃないから。
どうせさっきの蜜葉の言葉と笑顔に照れたとかだろ」
泰ちゃんが照れて…?
本当に?
「ほ、本当に?本当に泰ちゃんが照れたの!?あたしに!?」
「すっごいわかりやすかったと思うんだけど…」
さっきまで泰ちゃんに向けていた呆れた顔を、こんどはあたしに向かってしてきたけど
もうそんなのどうでもよかった。
嬉しいっ
泰ちゃんかわいい~っ!
あたしのテンションは一気に上昇する。
「恭、下行くよ!お雑煮冷めちゃう!」
「どうせ泰輔の顔が見たいだけなくせに」
ば、バレてる…


