結局、あたしの押しに負けてか
呆れ顔のお姉ちゃんと見山家のいる客室へ向かった。
お姉ちゃんは泰ちゃんと同い年の18歳。
これまた笑った顔が可愛くて、優しくて、頭もいいし、自慢の姉。
ちょっと感が鋭い所が恐いけど。
「叔父さん、叔母さん、いらっしゃい。久しぶりです」
『あら、一葉ちゃん。お邪魔してます~』
『一葉ちゃん!!』
鞄から服を出していた晴奈が、お姉ちゃんの存在に気づき飛びついてきた。
泰ちゃんの妹の晴奈はお姉ちゃんの事が大好きなのか、来る度いつもベッタリ。
「晴奈ちゃん。いらっしゃい!また大きくなったんじゃない?」
『でしょ~?もうちょっとしたら蜜葉ぬくもんねっ』
へへんっと腰に手を当てて、すごい上から目線で見られる。
「はぁ?何言ってんの。まだまだあんたの方が小さいに決まってるじゃない。あたしは152センチもあるんだから!」
そして晴奈は
あたしの天敵でもある。


