「あ、蜜葉。蜜葉の部屋使ってもいい?」
ふと、泰ちゃんが言った。
「…?うん」
何であたしの部屋?
あたしのそんな様子に気付いたのか泰ちゃんはふっと笑った。
「勉強。机が無かったらやりにくいだろ?一葉ちゃんは自分の机使うだろうし」
あ、
なんだ、そうゆうこと。
「教科書とか参考書とか置いておきたいんだけど」
「あ、ど、どうぞどうぞっ」
泰ちゃんはいつだって余裕な顔してる。
あたしなんて、こんなにどもっちゃうくらいなのに…。
「多いからさ、手伝ってくれる?」
「うんっ」
……とは言ったものの
泰ちゃんがあたしに持たせたのは教科書2冊。


