日和にも聞こえたのかクスクス笑っている。


「なんでもいいけど、そういうことだから。じゃあな」


そう言うと電源を押してしまった。


「え!ちょっ、恭…!」


何も言わずにポケットにケータイをしまう。



「なんで切っちゃうの!まだバイバイもいってないのに!」


「どうせ放課後返してもらえるんだから、その時話せばいいだろ」



恭は放課後にケータイを返してもらえる風に言ってるけど

本当に返してもらえるかもわからないのに。



「返してもらえるかな」


「無理って言われたら頭下げてでも返してもらえよ。俺も一緒に行ってやるから」



恭って、時々すっごい優しくなるから憎めない。

ずっとこんな風に優しかったらいいのにっ



「あたしも一緒に行くよ」


「ううっ…。2人ともありがとう!だいすき!」




あたしは2人に抱きついた。