銀の月夜に願う想い



『もう意固地になるのはやめよう?メレイシア。僕だって君と一緒にいきる道が欲しい』

『……』

『それには君が動かないとどうすることもできない。レーアたちだって幸せに出来ないよ』

『……そうだな』



ゆっくりとメレイシアが顔をあげる。

今まで泣きそうに歪んでいた顔は、憑き物が落ちたようにスッキリとしていた。



『私たちがすべてを動かさなければいずれレーアは避難される。それは、避けなければならない』

『僕たちの未来のためにもね』

『馬鹿者が』



まっすぐに飛んできた毒にロアルはにっこり笑う。その笑顔にもら暗さを落としていた影はなくなっていた。



ふたりの見下ろす先、金髪のレリアが小さい赤ん坊をつれて歩いていく姿が見える。

その顔にあるのは優しい至福。けれど自分たちは彼女を喜ばせる方法をもっと知っている。



『与えられたものは、帰さねばな』



そう。

もうすぐ、希望を届けることが出来るだろう。