私の顔つきの変化に、すごく嬉しそうな泉。
素直になるって、やっぱり大切だと思える――
「それにしても、GLLとはねぇ~。
・・・良いこと思い浮かんだ!」
そう言って、カバンから何かを取り出した。
それはブラックを基調とした、手帳サイズのノート。
表紙には“SECRET”と書かれている。
・・・そんな事書いたら、秘密も何もナイよね?
意外と泉は、そう言うトコロが抜けてたり。
覗いてみると、メモと沢山の名刺が閉じられている。
「ん・・あった!!」
一枚の名刺を抜き出して、自慢げに見せてきた。
その名刺には“GLL”の社名。
「えっ、泉・・・知り合いいた?」
「実はね、晃平に頼んでさ。
ちょっと前に、コンパを開かせたの!」
晃平君とは、泉の男友達の一人。
「へぇ、晃平くん GLLに知り合いいたんだね?」
大学時代は私も、よく遊んでいたから知っている。
亜実が生まれてからは、メッキリ会えてないけどね――

