それから・・・・
他愛もない話なのに 大和さんは、面白おかしく話してくれて。
その話術に、見事填まってしまう私。
終始、笑いが絶えず すごく楽しんでいた。
整った顔とは不釣合いなほど、話が面白かった。
だけどやっぱり、そこは営業職。
話の振り方も、聞き手としても 私なんか、歯が立たない。
彼はエリートなのだと、納得させられた。
冷めかけたコーヒーを飲み、時計に視線を戻す。
もう19時30分になろうとしていて。
いけない!!
亜実のお迎え・・・!
「・・・どうかした?」
私の表情の変化に、気づいたらしい。
「すみません・・・
もう時間が・・・帰らなきゃ。」
帰ると言うのを、憚られるなんて。
残念に感じるのは、気のせいだよね?

