エプロンを外してから向かったのは、先ほどまで眠っていた寝室。
ガチャリとドアを開けると、可愛い寝顔の子がすやすや寝息を立てている…。
どんな事だって乗り越えられる…、そんな私の大切すぎる原動力だ――
「亜実(アミ)朝だよ?
遅れるから起きなさーい!」
ベッドに近づき中腰になった私は、小さな体を揺さぶって促すけれど。
「うぅ~…、や、だ…!」
そう言って私の手を払って寝返りを打つと、布団へと深く潜り込んでしまう。
「はぁ・・・」
起きているのか分からない返答と態度に、今日もまた溜め息も出るわよ。
・・・この寝起きの悪さは、間違いなくママに似だよね。