「本当に、申し訳ございませんでした!」


ようやく立ち上がってから、平身低頭でひたすら謝罪すると。



「いや、気にしないで良いですから」


親切な人だったのか、本当に幸いだったとは思うけれど。




「…本当にごめんなさい」


相手からの気遣いの言葉が、余計に申し訳なく感じて仕方ない。



車内だということも忘れて、私は頭を下げたまま謝罪に興じていた。




「もういいよ」


「え・・・」


するとポンと肩に手を置かれて、驚きから思わず顔を上げてしまう。