告白された時にはもう大和を愛してたのに…、どうしてもハッキリ言えなかった。
その結果が余計に、宇津木くんを苦しめる結果を招いただけなのに・・・
「顔、上げて下さい」
「・・・うん」
すると閑散とした公園内に響いたのは、少しだけ震えた彼の声で。
促されてようやく私は、ゆっくりと状態を起こして対峙する事になって。
蛇に睨まれた蛙のようにビクビクしていると、沈黙の中で大きな溜め息をつかれた…。
「あーあ…、ホントはこんな事言いたくないんですけど。
今日会った時に真咲さん…、いつもよりもっと綺麗に見えたんですよ。
すっげぇ悔しいですけど、真咲さんの相手は俺じゃないですね…」
「宇津木くん、ごめ…」
“鉄の女”の異名を持つ私に、綺麗なんて言葉は当て嵌まらないのに。
だけど反論するよりも、彼の吐いた違う言葉で部分に申し訳なさが募った。
「もう謝らないで下さいよ――
それこそ余計に、惨めじゃないっすか…」
「っ・・・」
そう制して苦笑した彼の表情は、仕事中には見た事のない苦しげなモノで。
再び謝罪を重ねたくなる衝動をグッと抑えて、どうにか視線を逸らさずにいた。

