尋ねられて自信が無くて…、ついて出ていた“友達”の二文字。



その答えで勝ち誇ったような彼女の声は、今でも忘れらなかったの・・・




「やっぱり気にしてたな――

聞き分けの良いフリは、もう止めないか…?」


「ッ・・・」


気づけばフッと微笑した大和の腕の中へ、ギュッと包まれていた。




「これからは俺がいるから、1人で抱え込んで欲しくない。

そうは言っても、真咲以外には興味ないから安心して?」


「っく…、ひっ…、ん――」


「不安にさせてゴメンな…」


「うっ…、んっ…」


母が亡くなって…、それなりに辛い事があっても泣かなかったのに。



大和の温もりはやっぱり強力で、頼れる人のいる安堵感で力が抜けていく…。




涙が流れる分だけ不安が吹き飛んで、嬉しさと幸せに変遷されるから。



嗚咽を漏れ出るほどに流れる涙はもう、どうにも止められない…――





――――――――――…



「そうだったのか――」


「っ…、ごめんね…?黙ってて…」


暫くして落ち着いた私は、ようやく亜実を1人で育てている事を話せた。