きっとね…、泉とは一生付き合っていける自信があるもの。



まだ1つだけ話していない“私の秘密以外”は、すべてを知っていて。



いつでも私と亜実の味方でいてくれる、信頼のおける子だから・・・




「ところで話を戻すけど…、本当にごめんな」


軌道修正するように表情を戻した大和に対して、フルフルと頭を振った。



「ううん…、大和が謝る事なんて何も無いよ…。

それよりも出張だったのに、私の方が迷惑掛けてゴメンね?」


そんな私の態度に、何故だか彼が怪訝そうな表情を浮かべると。




「迷惑…?ソレだったら此処に直行しない。

電話じゃなくて抱き締めたかったよ…こうやって」


「ッ――」


彼の言葉に驚かされて、気がついた時にはもうその腕に包まれていた…。




「頼むから、もう1人で抱え込まないでくれ…。

1人で泣いたりしないで欲しい――」


「っ…、や、まと…」


時間逆算をすると、彼は会社に戻って出張の報告やらを終えて来た筈で。



長旅を終えたばかりのうえ、社での仕事が蓄積していると思うのに。



ソレらを差し置いて来てくれて…、会えただけで嬉しかったから…。




この人なら身を任せたい…、そんな思いが自然と腕を回させていた・・・