会えた嬉しさと貰えた言葉の温もりで、あれだけ流れていた涙はいつしか止まり。
そのあまりの早業に呆気に取られていたのは、悔しい事に私だけ…。
バタンッと音を立ててドアが閉まった途端、大和はハハッと笑い始めたから・・・
その崩れた表情にドキッとさせられていると、ようやく彼も落ち着いたようで。
視線が合致すると、私を見ながら今度はフッと柔らかく笑ってくれる。
「あー、久々に笑った…――!
外見は真咲の方がしっかりしてそうだけど、彼女には敵わないだろ?
まるで正反対だよな…、2人って――」
場数をこなしているであろう大和も、泉のような子は珍しいのか。
それともハチャメチャぶりが、相当にツボだったのかも…?
「そうなの、昔から泉には頭が上がらなくて――
恋愛至上主義な、口の悪い女王様だけどね?」
口ではこう言ってしまうけれど、泉は唯一無二の友人だから。
「あぁ、いい友達…いや、親友だな?」
「うん…、ありがと…」
そんな照れ臭い言葉を貰えると、気恥ずかしいけれど嬉しくなるの。

