真剣な面持ちで大和を質す泉に、シンと静まり返ってしまうリビング。



悪いのは私なのに…、上手くフォローも取り繕いも出来ずにいると…。



「真咲は誰よりも強がりで…、誰よりも優しい心を持ってると思ってる。

行き違いや勘違いを生んで、傷つけたのは俺のせいだから。

それを正して安心させるために、今日はお邪魔したんだ。

ごめんな、真咲…」


「っ・・・」


あまりに優しい言葉と手が、そっと私を包み込んでくれるようで。



その温かさに思わず、堪えていた涙がツーっと溢れ出ていた・・・





「まったく…、世話が焼けるんだから。

それじゃあ私と亜実ちゃんは、ウチに行ってお泊りするから。

可愛い妹の面倒は、この泉様に任せておきなさい。

ていうか邪魔しないから安心してよねー、亜実ちゃん?」


「ねー?」


ニッコリ満足げに笑った泉に振られて、亜実もまた事訳が分からず笑った。




「という訳で、川崎さん。

あとは真咲を、どうにでもしちゃって下さい」


「それじゃあ、遠慮なく」


フッと笑った大和の発言で、遥か頭上を見上げてしまう私。




「お手柔らかにしてあげて下さいよー?」


「ちょっ、何言ってるのよ…!」


「じゃあねー」


いつの間に準備をしていたのか、泉は亜実と荷物とともに嵐の如く立ち去った・・・