ガチャリと目の前のドアを開けて、リビングルームへと入室する。
その部屋の中では、もちろん２人が待ち構えているけれど・・・
「こんばんは、川崎さん」
リビングに通じるドアを開けた瞬間、ニッコリ満面の笑みを見せて挨拶した泉。
傍らにいる亜実は、ほとんど面識のない大和の姿にポカンとしている。
「小林さんだよね、こんばんは」
「あの、単刀直入に言わせて貰いますけど。
真咲のコト、強い女って思ってますか？」
にこやかに会釈したのも束の間、コロリと表情を変えてしまう彼女。
「どうなんですか、川崎さん？」
「え、ちょっ…」
「アンタに聞いてないわよ、川崎さんって言ってんでしょ？」
その怪訝な態度を制そうとすれば、私にまで睨みを利かせる始末だ。
彼と話すも何も…、余計に拗れちゃうじゃない・・・
