恋 理~renri~



大和…、どうすれば自信が湧いてくるの?



会いたい…、ギュッと抱き締めて、私に自信をちょうだい…?





「あ…、係長すみません!

プライベートな事を聞いて、すみません…」


すると宇津木君が、慌てながら何度も謝り始めたので。



「う、ううん、気にしないで?

それより…お願いがあるんだけど――

その“係長”っていうの、今日は止めてくれない?」


私も頭を振って苦笑をすると、話題をガラッと変えてしまった。



出すコトの出来ない、ウジウジした自分を置き去りにして・・・




「えっ、良いんですか!?」


「うん、今は亜実もいるしねぇ…。

係長って呼ばれると、仕事から離れられないし…」



やっと鎧を外せているのに“係長”の名称が、また仕事へと引き戻させるから…。




「それじゃ、真咲さん…ってダメですか?」


「うん、そうして貰えると助かる。

ゴメンね、ワガママな姉妹で!」



亜実の手前、苗字を呼ぶのを避けたであろう彼に、クスクス笑ってしまった。