恋 理~renri~




本当に、こんなに幸せで良いのかな…?



「そっ、それが聞けて安心した!

じゃあ、お邪魔な2人は消えまーす。

行こう、亜実ちゃん?」


すると自己完結をさせた泉は、亜実を引き連れてマンションへと消えていって。



呆気に取られながら大和を窺い見れば、バッチリと視線が重なった。



「・・・何か、ごめんね?」


「え、何が?」


気まずくお詫びを入れれば、首を傾げて解らないと言った表情をする彼。




「だって泉ってば、失礼なことして…」


「いや…、俺は楽しかったけど?」


私が言葉を濁していると、ハハッと高笑いを始めてしまう。



「もーなんで?」


彼の言葉の意味が分からず、おまけに笑われた意味も分からずにいれば。



大和はそんな私の頬に手を置いてから、優しい微笑をかけてくれた。




「小林さんは、俺を試してただけだよ。

いい友達持ったな…?」


「っ…、うん・・・」


泉は勝気な女王様で誤解され易いけれど、いつも私の味方でいてくれた子だ。




そんな彼女の本質を見抜いてくれて、思わず泣きそうになった…。