恋 理~renri~



そのまま彼に連れられて、お店へと足を踏み入れていく。



よみがえる光景の真偽を、尋ねられないままに・・・





「川崎様、いつも有難うございます」


このお店のオーナーらしき人に、笑顔で出迎えられた。



「昨日と被らないモノをお願いしますね?」


「もちろんでございます」


会話をする2人を眺めつつ、案内されて奥へと進んでいく。




「っ・・・」


その途中で昨日座った席を見つけて、胸がグッと苦しくなった…。




ねぇ…、一緒にいたアノ女性は誰――?



そう簡単に聞けるほど、私には勇気がなかったの・・・






「少々、お待ち下さいませ」


恭しいお辞儀とともに、オーナーさんは部屋を退出して行った。




ゆとりのある落ち着いた色調の個室は、明らかにVIP専用ルームで。




きっと大和たちは、昨日もココに案内されていたのね・・・