そんなコトを忘却の彼方に追いやるほど、私は彼に夢中だったんだ…。
「そうして会えたワケだけど・・・
真咲の涙を見て、何か辛いものを抱えて生きてるな…。
勝手だけど、俺が守ってやりたいって思ったんだ。
その時に俺は、真咲が好きだと確信したよ――」
「うそ・・・」
トクン、トクンと、早まる鼓動と感情についていけないけれど。
夢ではないかと思うほどの言葉が、私を現実へと引き寄せていく。
「だから、真咲のことは放っておけない。
急すぎるけど…、お前の気持ちを聞かせてくれないか?」
「っ・・・」
そっと私を引き離すと、ジッと見据えたまま真剣な面持ちの大和さん。
その表情が優しくて、鼓動も気持ちも急加速していく・・・
この腕の中に、私は飛び込んでもいいの・・・?
本当の気持ちを、貴方に伝えてもいいの・・・?

