恋 理~renri~



チラリと横目で、彼の表情を窺ってしまう。



何となくだけれど、不機嫌じゃない…?



やっぱり私が、何かしたのかな――




「っ・・・」

胸がグッと苦しくなって、下方へと視線を向けてしまう。




こんなトキ、泉ならスマートな対応が出来そうだよね?



仕事でのトラブル対処なら、お任せなのに…。



何も言えない自分が、不甲斐なく思えて仕方ナイ――






「真咲・・・?」


「え・・・」


大和さんが突然こちらを向き、頬をそっと撫でてくれた。




「どうした・・・?」


「っ・・・」


そう言って、私の眼を捉えて離さない優しい瞳。




どうしてそんなに、優しい眼差しを向けてくれるの?




もう気持ちに、フタが出来そうにナイのに・・・