私なんか、眼中にもナイかぁ・・・



「真咲・・・?」


「あっ、それじゃあ1時間ほど別行動にしましょう。

何かあれば、携帯で連絡を取り合うということで?」


チクチクした痛みを払拭するように、精一杯の笑顔で提案した。



「ホント助かるよ、サンキュっ!」


フッと笑うと、頭をポンと撫でてくれた。



「っ…、なんかコドモ扱いされてますぅ?」


恥ずかしさから、つい強気に尋ねた私。



「ハハッ、俺から見れば真咲は子供だし?

それも“手の掛かる”がつく、な・・・?」


「イイ年した女に向かって、失礼ですよー!」


イジワルな瞳に、自然と膨らむ頬でつい返してしまう。


可愛さなんてゼロの落第女だね、泉・・・



「そうやって、突っかかる所が子供なの!」


「っ…、酷いー!」


笑い飛ばしてしまうトコロは、やはりオトナの人だと思う。




優しくしないで…――



頭を撫でる手の大きさも、優しい微笑みもドキドキを加速するだけ。



貴方のコトを、もっと好きになるだけなのに・・・