恋 理~renri~



だから少し、気分が悪くなっていたけれど・・・



「待たせてごめん、真咲!」


受付を終えて、笑顔で戻ってきた彼には言えないし。



「い、いいえ!

すみません、お任せしちゃって・・・」


不安を払拭するように、目一杯の笑顔で返す。



「ハハ、招待したのは俺だし・・・

ホント、真咲は遠慮深すぎだって!

ほら、早く入ろうぜ?」


「ハイ…、ありがとうございます――」


彼の優しさと笑みには、何も言えなくなってしまう。




そうして会場へと、2人で並んで歩いて行くと・・・



ねぇ…、あの人って同伴者!?


え~、ショックー!


てか、釣り合ってなくない!?



受付から、そんな囁きが聞こえてきた。




・・・私たちのコトだよね?



チラッと、受付の方に視線を向けてみると。


思いきり睨む彼女たちと、バッチリ目が合った。



・・・やっぱり――


彼がモテるコトが、確信なものとなった。